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DG category


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 ベクトル空間(R-module)のchain complexのcategoryでenrichされたcategoryのことをDG categoryと呼ぶらしい。例えば一つのobjectからなるDG categoryはDGAのことである。簡単に言えば、DGAがたくさんあるイメージなのだろう。基本的なことは、Kellerの論文に載っている【Ke06】

 DG categoryはちょうどAbelian categoryのchain complexの categoryの一般化のような感じである。ホモロジー代数などでは、ここからhomotopy categoryをつくりさらにquasi isomorphismで局所化してDerived categoryに落とすのが良くある手法であるが、それと同じことがDG catgeoryにもできないかという試みがあるらしい。つまりDG Derived categoryというのを構成するわけである。

 (small)DG categoryのcategoryにもmodel structureが考えられる。一つはcategoryとしてのequivalenceをweak equivalenceに指定するもの【Ta05】。これはsmall categoryのcategoryに共通する手法であるが、もう一つはMorita morphism、つまりDerived category間のtriangulated categoryとしてのequivalenceを導くものをweak equivalenceにしようというものである【Ta04】。これはEilenberg MacLane spectrum上のmoduleのcategoryとQuillen equivalenceになっている。いずれもTabuadaというKellerのお弟子さんが詳しく調べてある。彼は他にもDG localization pairというもののmodel structureも考えている【Ta07】。DG categoryのcategoryを2-caegoryと見て考察しているのは【Tam06】である。
 様々な視点からDG-categoryのホモトピー論を展開しているのは【Toe04'】である。Model structureやlocalizationなどを用いてRicard【Ric89】のいうところのDrived Morita理論を展開している。日本語なら若手勉強会の報告集【KKM07】なんかもある。

 Triangulated categoryのlocalizationのように、DG categoryでもAとそのfull dg subcategoryであるBがあったとき、DG quotientと呼ばれるlacalizationのA/Bが考えられている。具体的構成に関しては、Kellerの構成【Ke93】【Ke97】とDrinfeldの構成【Dr02】が有名である。Kellerの方はquotientの名のとおり、Bのcomplimentのような事を考えている。ただしAの中ではない。一方、Drinfeldはlocalizationのように、Bの各objectに対しmorphismを付け加えるという操作を行っている。